クルマの電動化を牽引しているのは間違いなく中国だ。国際エネルギー機関(IEA)によれば、2022年の世界の電動車〔電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)の合計〕販売台数は約1020万台(前年比55%増)と初めて1千万台を突破したが、そのうちの約6割に近い590万台が中国市場で販売されたものだという。IEAは、23年は販売台数が1400万台(同35%増)にも拡大すると予測しており、中国市場ももちろんそれと同調するように拡大することが見込まれる。一方、関係者によれば、中国市場では既に激しい競争が繰り広げられており、ふるい分けと淘汰の厳しいステージに突入しているという。(日経BP 総合研究所)

 中国では現在、消費者が購入した国産自動車の10台につき6台が新エネ車となっている。また、欧州市場では消費者が購入した新エネ車の10台につき1台が中国製となっている。中国新聞網が報じた。

新エネ車産業発展・高度人材育成ハイレベル対話の様子(撮影・劉俊聡)

 このように中国新エネ車産業の発展が近年、世界の注目を集めている。新エネ車産業発展・高度人材育成ハイレベル対話が12月6日、広西壮(チワン)族自治区柳州市で開催された。専門家や学者が「新エネ車市場の競争が熾烈になる中、さらに多くのチャンスや新たな競争の場が作りだされるようになるだろう」との見方を示した。

 中国電動自動車百人会の師建華副秘書長は、「中国の新エネ車市場はすでに篩い分けと淘汰の非常に厳しいステージに突入している。完成車販売市場は、激しい競争を繰り広げているが、それは逆に自動車のアフターマーケット市場に大量のビジネスチャンスをもたらすことになるだろう」との見方を示す。

 そして、「新エネ車の保有台数は増加していて、楽観視できる動向となっており、中古車市場の規模も拡大するだろう。その他、新エネ車の修理、メンテナンス、検査、評価、破棄処分、回収といった専門分野でも、大量の雇用が創出されるだろう。新エネ車産業チェーンは長く、カバー分野が広いため、発展のチャンスと課題の両方が存在する」と指摘する。

 清華大学の車両・モビリティ学院の許述財教授は、「スマートコネクテッド技術が今後、新エネ車市場の新たな競争の場となるだろう。スマートコネクテッドカーの研究開発と生産は、複数の産業が垣根を越えて融合した成果だ。自動車の本体、交通設備、5G車載ネットワーク(IoV)の下支えが必要となる」としている。

 現時点で、蔚来(NIO)や哪吒(NETA)、比亜迪(BYD)といった中国の有名な新エネ車メーカーが、スマートコネクテッド技術の分野で大量の資金を投じているのも、この「新たなブルーオーシャン」に先頭を切って参入することで、今後、市場における競争力を効果的に高めることができるとみなしているからだ。

 新エネ車産業が非常に活況になるにつれて、同分野の技術者が引っ張りだこになっている。12月5日、新エネ車スキルコンテストが柳州市で開催され、中国各地の高等教育機関から参加した企業の技術者や教員、学生ら約1000人が、新エネ車の軽量化やエレクトリック・コントロール・ユニット技術などのスキルを競い、切磋琢磨した。

 新エネ車が教育産業を牽引する役割も目に見えて高まっており、中国の高等教育機関500校以上が新エネ車関連の学科を開設しており、就職の前途が非常に明るいため、学生の間で人気の学科となっているほか、海外の業界関係者が知識を深めるために訪れている。(出所:人民網日本語版)

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